アリスは憂鬱な夢を視る　/　半無登録、指名制　/　NBL　/

＞ドードー鳥

でしょ？マジ上がる、超かわいーんだもん此処の衣装。色々試す気だったんだけどさー、これ気に入っちゃっ―――(くるくると回ってみせたり衣装の細かい装飾を指でなぞったりと、相手からの評価にすっかり気を良くして得意げな様子だった。これでイカした靴と鞭でもあれば完璧、メイクも衣装に合わせて変えなければ、などと気持ちは既にこの後の運びへ向いてしまった事が隙を生み、ぎらりと色を変える眼差しに身構える間も無く試着室と言う密室空間に囚われてしまうと、漸くはっとして固まる。ただでさえこのような形で距離を詰められることに慣れていない上、鍵のかかる音を聞き取ると本能が警鐘を鳴らした。焦燥感でばくばくと心拍が上がり、指の触れた場所からじんわりと熱をもっていくのが分かる。近付いて来る顔があまりに整っているものだから、正直恐いと言うよりはドキドキに近い、止めなければ幾らでも詰められそうな距離を「ちょ、ちょっと！ストップストップ！」と、咄嗟に相手の胸へ押し当てた両手で止めるのが精一杯である。「近い近い近い、近いってば！」と、訴える合間にも次々に仕掛けられる攻めの手に、かくなる上は股間でも蹴り上げるかとあまりに物騒な考えが脳裏をちらつきかけた瞬間、ふっと何かを閃いたように「白兎！白兎に言いつけるかんね！」と口走り)


(/肝心な所で警戒心の薄い世間知らずな上に、勝手に白兎さんの名前を持ち出す娘で申し訳ありません…！こちらこそ、しばしのお相手を宜しくお願い致しますー…！)