赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>公爵夫人
そうだね、わざわざ共犯者を探さなくたって一緒にお酒を呑んでくれる友達がこんな近くに居た。
( どうやら“アリス”というのはなかなかに特別扱いされるものらしい。この年になって姿が見えない事を心配されるなど思ってもいなかったが相手が己を友達とそう呼んでくれるのならばこんなにも嬉しい事はない。胸の奥で渦巻く何かを無理矢理に抑え付けるかの如く手にしたお酒を再び喉の奥へと流し込んでは、お城の中でも外でも頼りになる人々は居るものだと頷いてから「もしそのお酒を貰えたら公爵夫人にあげてもいいよ、一番最初の呑み友達だからね」相手の言葉を真似た一言を。どうやら相手は宴を開くだけではないらしい。占いというものを特別信じたりはしないものの興味はある。「その占いって今でも出来る?」グラスを一度テーブルに置いてから少しばかりの期待を覗かせた瞳で真っ直ぐに見据えつつそう問い掛けて )
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