赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>蜥蜴のビル
イログルイ?…んー、分かった!
(トラウマの壁に塞がれた記憶では理解出来る言葉も、現在の己では只々謎の単語としか捉えられず理解が追い付かないままに取り敢えず適当に諾と返事を。押し遣る手に不満げな唸り声を上げながら、己の知る不思議の国とは別で、案外驚きのない感想に詰まらなさそうな顔を覗かせ。すっかり興味を無くして仕舞えば、足元の小石を蹴るようにして道を行く。会話は終わったものとばかりに思っていた所へ、ぶっきらぼうで愛想のない彼から思いもよらず素直な感想を頂けば、ぽかんと目を丸くして。まあ、その理由が彼らしいと言えば彼らしいが、幼い頭には好きだと言われた事がくるくる回る。人からそう言って貰えると180度見方が変わるものでえへへ、と照れた様に小笑いし、「ビルちゃんが好きならおっきくてもいーや!いっぱいお手伝いできるもんね!」繋がれた手をぶんぶんと振り回そう。薔薇の香りが遠ざかり、代わりに青々とした緑の匂いが鼻腔を擽る。視界がやや薄暗くなったのは、日差しが生い茂る葉に遮られているせいだろう。だが決して不気味ではなく、物珍しさの方が勝ってはきょろきょろと辺りを見渡して。それ故に折角の忠告もおざなりに返事をするのに終わり、しっかり脳に刻み込まれたかは危ういところ。「この先にお店屋さんがあるの?」食べ物を出すのであれば人が集まりそうなものだが、森の中に居るせいかそんな気配は感じられない。首をこてりと傾げては疑問を口にして)
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