赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
通報 |
___大丈夫!、大丈夫だから。……可愛いアリス、優しい子。貴女はとても優しい子、(対峙したその瞬間に響き渡ったのは耳に刺さるかのような悲鳴、それからは早く、気が付けば錯乱の中で繰り返されるのは己を心配する言葉だけ。突然のことにメイドは戸惑い、付き人は引き剥がそうと距離を詰める。そんな付き人を制しする為に僅かながら声を張り上げれば宥めるためにその背中を優しい手つきで何度も摩る。親が子に行うべく、無償の愛にも似た優しい動きで繰り返し繰り返し。先の悲鳴を聞きつけてか、ドアを叩き大丈夫かと声を上げるのは蜥蜴のビルだ。「アリス、貴女が来てくれたから今日はとても調子が良いの。貴女の魔法だわ、愛しい子。優しい貴女の優しい魔法ね」歓迎の口付けを頬へ行い、混乱する彼女が少しでも落ち着きますようにと願いを込めて細腕をそっと背に回し軽い抱き締めを見せて)
トピック検索 |