小説家 2018-05-27 13:15:22 |
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───…私はしがない物書きだ、君を何処かに売ってしまおうなんて、そんな事は考えても居ない。
( 立ち上がり、此方を揺らぐ瞳で見据えながら微かに震えた声で、其れでいてはっきりとした声で言葉を紡ぐ彼女を見れば少々驚いた様子で。彼女の言葉と口調から漸く理解した、彼女は遊郭に其の身を売られた過去を持つのだと。少しの間を置いて、先ずは怖がらせない様に自分の身を明かし、相手を見つめる瞳は酷く優しげな色を孕み。彼女が望まないなら、長く此処に引き止めておくこともしないと、もうひとつの選択肢も提示し乍彼女が安心できる方を選べるように、安心させるように微笑んで見せ )
君を此処に縛り付けるつもりもない、…唯、少し身体を休めた方が良い。もし此処が少し不安なら、よく知っている医者の診療所に連絡を取るよ。──君の好きな方を選べば良い。
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