竹谷八左ヱ門 2018-05-24 08:02:53 |
通報 |
《こんなにも愛しい》五月二十六日~二十七日
今夜も三郎と逢い引き。某先輩から女の子になる薬を譲り受け、三郎といちゃいちゃ。濃い桃色で甘ったるいその薬で、三郎はちゃんと女の子に。俺は下だけ残して胸だけ膨らんだ。所謂、ふたなりってやつだ。これで三郎を沢山虐めてやろうと思って気合い入れてたんだが…俺が途中でうとうと…。そこからだ、三郎が俺の眠気を気遣ってくれて寝るように促してくれた優しさを、また俺は自分勝手な理由で踏みにじってしまった。三郎と居たくて、シたくて、甘えてもらいたくて、甘えたくて、そんな感情が一気に頭へ昇ると…三郎の優しさを素直に汲み取れず…俺の中の最低な俺が「俺はまだ三郎と一緒に居たいのに拒否された」と思い込んで、三郎にツラくあたってしまった。最低な俺はそのまま部屋を出てふて寝…。本当、なにからなにまでガキでごめんなさい。反省します。すみませんでした。今なら素直に言えます。
そんなこんなで、二度目の仲違い(と言っても俺が一方的)。あぁ、これはまずい、今度こそ三郎が離れていく、三郎を傷付けてしまう。そう思って寝ようとしても頭に浮かぶのは三郎のこと。どうしよう、苛々する。自分を寝るように促した三郎に…それよりもそんな三郎の気遣いを台無しにして傷付けてしまった俺に苛々する。これ以上居るとより傷付けてしまうのに、三郎のことが頭から離れない。そうやってもがいていたら、「話がしたい、落ち着いたらおいで」と三郎からのお呼びだし。目を見張って、三郎も俺のこと気にしてくれてると喜ぶ反面(かまってちゃんな俺)、別れ話だったらどうしようと動悸が激しくなり冷や汗が出てきた。
結局、その後そちらへ向かって無事和解。三郎は優しすぎた。俺のことをどうしても許してしまうほど、アイツは優しい。その優しさに漬け込んでしまいそうで怖いけど、三郎がそのままの俺で居ろって言ってくれた。溺れるところまで恐れることなく溺れようと誓った。
そんな中、二人の想いも本当の意味で通じた。正直、最初は遊び半分で通った場で、遊びの範囲内で恋仲になった三郎。それが今はどうだろう、毎度おはようとおやすみを繰り返し、暇さえあれば逢い引きし、忍務中も三郎のことを考え、肩を並べて同じ風景を見たいと言われた日は歓喜し、三郎の言葉に心揺さぶられながら一喜一憂させられ、三郎だけを想いこんな日誌を書き綴りこんでいる。自覚はしていた、俺は三郎と遊びで恋仲になったが、段々それ以上を求めて三郎を本気で好きになった。その想いをひた隠ししながら迎えた今日、まさかこんな形で想いが届くとは。
三郎が俺と同じそういう想いを持っててくれたことにも驚いた。まず、三郎から想いを聞かされて死にそうだった。それで自分の想いも然り気無くぶち撒けて…改めて二人の想いが重なった。仲違いからのこれって…いろいろ心臓に悪かった…けど、三郎とこれからもっと幸せな時間を過ごせるだと思うと、仲違いなんてただの壁。それを越えられた今日の俺達。三郎、心の底から、本気で愛してる。
トピック検索 |