助手 2018-05-23 21:25:11 |
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(昨日までに比べれば担当する患者の数は減って来たが、まだまだ処理しなければならないカルテが山積みで、その上診療も絶えず入るものだから疲れるのも当然だった。診察と次の診察の間の時間にぐぐっと伸びをしながら、次の患者のカルテを看護師から受け取る。そこに書いてあるのは紛れもなく同居人である探偵の名前で、一瞬驚いた様子を見せたがついに押しかけて来たかと呆れたように溜息を吐いた。ズボンのポケットに入った携帯の振動回数から、彼が痺れを切らし始めていることは薄々気づいてはいたが、それにゆっくり返事をしている余裕はなかった。心拍数の乱れなら心臓の疾患を専門に扱っている医師の元に行くべきだと、その適当なカルテを見ながら、診察室の中から声を掛けた。)
──ホームズさん、どうぞ。
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