どこかの低血圧 2018-05-05 20:57:50 |
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(黒でまとめたシンプルなコーディネートに身を包めば己の熱が残る抜け殻をベッドへ向かい大雑把に放る。だらしがないと指摘を受けるかもしれないが、きちんと畳むのは洗濯機から取り出した後だけで十分だろう。時折ふらり、とよろめきながらも洗面所まで辿り着けば、倦怠感を振り払うよう勢い良く顔を洗って。二箇所ほど覗く寝癖は見て見ぬふりでも決め込もうか。後程急いで準備しようと心に誓いを済ませると、はやる気持ちのままリビングに飛び込んで)
おーまーたーせ……おお、
(足を踏み入れた瞬間、鼻孔をくすぐったのは先程少しだけ味わったあの匂い。続けるつもりであった言葉は姿を消し、代わりに感嘆の思いが溢れ出ればそのまま真っ直ぐ向かいの椅子まで近付いて。湯気を立てるスープに目玉焼き、ソーセージとみずみずしいサラダ。並べられたパンには今日も己好みの焼き色が完璧に再現されている。文句無しの食卓に思わず口角緩めては、腰おろしつつどこか眠たげな彼へ労うように話し掛け。)
相変わらず美味そうなもん作るよなあ、朝早かっただろ?今日もありがとさん。
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