○ 2018-04-28 21:36:42 |
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そして、トピ説のものを一つ。
都市伝説は好きで良く見ています。そうですね…くねくね、は如何でしょうか。結構有名ですよね。
とある田舎、小学6年生の時私はおばあちゃんに会いに来ていました。初めて来る田舎で、何だか新鮮でウキウキしていました。
探検しに行こうとまだ5歳の弟を誘って遊びに行こうとしたら、おばあちゃんに「畑と深い森がある所には言ってはダメだよ」…と、言われました。
少し疑問に思いながらも、「わかった!」と返事をしてウキウキした気持ちを抑え切れず家を飛び出すように出て行きました。
田舎の空気は美味しく、虫を捕まえたり川を見て魚をとってみたり…とにかく楽しかったのは覚えています。
夕方近くになり、辺りはオレンジ色でその光景もとても綺麗でした。しかしもう日が暮れそうだった為、もう少し先を見た後帰ろうと、弟に言って先に進んでいきました。
すると、見えてしまったのです。おばあちゃんの言っていた、畑と深い森…すぐにわかりました。何処か、不気味な、生温いような風が吹きました。
弟も、何かを感じ取ったのか怖い、と言うように私にすがりついてきたのです。不気味、その一言で弟を抱き上げて帰ろうとしました。
──あの、気味が悪いソレを見るまでは。
何も居なかった筈の畑と深い森の狭間にソレはいました。頭、首、肩、腕、胸、腰、脚…ソレは確かに、人間の形をして、いた筈なんです。なのに、骨、関節が無いように…腕をくねくね、腰をくねくね、脚をくねくね…と動かしていました。
「恐怖」その言葉しか出てこなくて見て居られなくて、すぐに目を逸らし走って、走りまくって必死になっていました。
弟が私に抱き抱えられながら、ずっとソレを見ているとは知らずに。
ボロボロと涙を流しながら家に帰ると母親が驚いたように私達を見ていました。それに安堵して、更に涙が出てきました。
でも、弟は
「ひひひひ、ひひひ」と笑っていたんです。目を細めて、限界まで口角を上げて。ゾッ、としました。…何処か、私達が見たソレを思い浮かばせました。
家の中からおばあちゃんが出てきて、その弟を見ては目を見開き「行ったんか!?」と、怒号に近いような声で言われて、また涙が溢れて状況を全て途切れ途切れになりながらも、説明しました。
弟はずっと、ずっと、笑っていました。
おばあちゃんは弟を見て辛そうに優しく撫でた後「この子は、こっちで引き取るから…もう帰んなさい」と言われ、弟はどうなるのか、気になって聞きました。
「…返すのさ、森に」
その言葉に、私は、後悔しかしませんでした。弟を連れて行ってしまった事…探検なんかしなければ良かった、と。
その翌日、私と母親は家に帰りました。朝、起きて弟を見ると、何だか病気の症状が悪化するように…腕をくねくね、し始めていました。見たモノと同じ様に、関節が無いみたいに…
車を見送る時、ゆっくりと車が進んでいく中、弟の顔を見ると笑っている…笑ってるのに、涙をボロボロと昨日の私のように、流していたんです。
無理矢理動かされている人形の様な…そんな弟の顔に、私も涙をこぼしながら、田舎を後にしました…
今でも、アレが何だったのか、わかりません。
…都市伝説の典型的な奴ですが…如何でしたでしょうか?
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