案内人 2018-04-10 23:55:42 |
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▼立派な橋に向かう
(なんとか体を失わずにお茶会を抜け出すことができた。暗い草原を進むうち、チシャ猫の時同じ疑問が湧いてくる。どうして生かされたんだろうか、と。結局帽子屋の真意は不明だが、もし本当に翔の首を狙っていたとしたらなぜ出会い頭に首を切らなかったのだろう。お茶会に参加させてから、というルールがあったのかもしれないが、いずれにしろこの世界でひどく弱い、力のない翔が未だ生きているのは幸運なのか、必然なのか…翔には判断がつかなかった。
暗がりの中に見えてきた大きな川、そして向こう岸に渡る手段。昼間の明るい時間ならば舟で渡っても良かったが、もし川に落ちてしまったときに周囲が明るくなくては岸にたどり着けないだろう。吊り橋も同じだ。となると少し遠回りになるが、あの頑丈そうで立派な橋を渡った方が良さそうだ。手紙を無事に届けるためにも川に落ちないルートを通ろうと、翔は立派な橋の方へと歩きだした)
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