案内人 2018-04-10 23:55:42 |
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えっ?…っ!!
(言葉も出なかった。初めて経験する落下という現象、一拍おいて襲いくる死という恐怖。ぞくりという悪寒が全身を駆け抜け下から吹き付ける風は何故か落下を早めているように感じる。そんなパニック状態の頭に叩きつけられるあり得ない現象…音を奏でる鍵盤に人の顔をした満月、自らを吹くラッパ、手足の生えたトランプ…可笑しなモノが次々に登場しパニックはさらに加速すると落下しながら戻しそうになった。気が狂うとはこんな感覚なのだろう。不快感で頭をぐちゃぐちゃにされながら無意識に目を瞑る。やがて全身に細かな痛みが次々はしるが、大きな痛みはない)
…あ、れ?…わっ?!
(落下が止まったと思い目を開けた瞬間、計ったようにまた体が落とされ尻餅をつく。『いてて…』と腰辺りを擦りながら立ち上がるもすでに全身に細かな傷ができていて、それらがじわじわと傷んだ。ここでじっとしていてもあのトランプ達に捕まってしまうかもしれない。あの連中に話しは通じなさそうだ、となればやはり探すのはあの白くて長い耳を持つ誰か、だろう。翔は周囲の様子を伺いながら木の根っこをなんとか越えつつ森の奥へと足を進めて)
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