――ようこそ、お初にお目にかかる。私はフィレモン、意識と無意識の狭間に住まう者。
さて、キミは自分が誰であるか、名乗ることができるかね。
――結構。ここに来て、自分が誰であるか語れるものは多くない。どうやらキミは合格のようだ。
ところでキミは、自分の中に複数の自分の存在を自覚したことはないかね。
神のように、慈愛に満ちた自分…悪魔のように残酷に自分…。
人は、様々な仮面をつけて生きるもの。今のキミの姿も無数の仮面の中のひとつでしかないかもしれない。
しかし、キミは自分が誰であるか、名乗りを上げた。その強い意志に対して、敬意と力をを贈ろう。
――――ペルソナ。
心に潜む、神や悪魔の姿をした、もう一人のキミを呼び出す力だ。…この先、必ず役に立つ時が来るだろう。
さあ、戻りたまえ。キミが在るべき時間と、空の元へ。
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