赤の女王 2018-03-10 15:26:43 |
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( こちらの茶化す言葉も何のその。まるで何処かの誰かさんのように陽気な態度で言葉が打ち返される様を見ては ふふふ! と幼い子供のように両手で口元を隠しながら笑い声を溢した。不意に覗いた牙が光を反射すると、磨かれた鋭さに驚愕の声をあげながらまじまじと其処に熱い視線を送り。悪戯半分、否、丸っきり悪戯心のみ構築された嘘を彼が信じたか信じていないのかは分からないが、自信をたっぷりと含んだ言動は紅茶に煩くない身でも過度の期待を持たずにはいられずに。甘いもののことになれば否応なく弾む胸を抑えることなく、誰もが子供に返ってしまう空間の中でぱたぱたと足を振りながら待つこと少し ―――― シェフの一言と共に差し出された紅茶とお茶菓子は宛ら小さな夜空のよう。思わず生成された感嘆の溜息は " 可愛い " と在り来たりな称賛と共に零れ落ちて。「 とーっても素敵!ふふっ、リディ、見た目だけで気に入っちゃったぁ 」 ソーサーごと持ち上げたカップの水面に映る自分を眺めながらにこにこと素直な感想を告げれば、香りを一度楽しんでから一口分を頂き。舌に乗った甘さは何処となく上品で余分なものがなく、それが更に気に入ると一度カップをソーサーへ落ちつけてから彼を見上げ、" 美味しい " と意地悪抜きの品評を。「 …… んふふ、クッキーもとっても美味しい。」 次いで食べたクッキーのさくさくとした音を楽しみながら満足気に頷けば、口をつけていない反対側をぱきりと割り、たっぷりと蜂蜜を付ければ相手の口元へ運び。「 はい、あーん 」 なんて悪びれも躊躇もなく。 )
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( / 大変お待たせいたしました…!上にも書いた通り背後が落ち着きましたので、改めてきちんとお返事させていただきますね。またお仕事が落ち着いた際にでもお読みいただければ幸いです。主様も体調にお気をつけてお仕事を頑張ってくださいませ…! )
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