初代駅長 2018-03-10 13:51:35 |
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《ロルの見本Ⅱ》
○小説ロル
第三者の視点で綴られるロル。終止ロルを内包することが多い。
例,(彼はそこまで考えて、うーんと小さく唸り声を漏らしては木箱に寄り掛かった。すると思いの他に軽い木箱だったらしく、預けかけた背中の重みのままに後ろに下がり、そこに立っていた空き瓶を倒して転がしてしまい。彼は慌てた様子で姿勢を正したが、時すでに遅く、道に出た空き瓶を見たゴロツキが「そこかー!」と声を上げて)
○終止ロル
文末が終止形になっているロル。小説ロルの中に内包されることも多い。"~する"を終止形ロル、"~した"を過去形ロルとして、区分する人もいる。
例,(上げられた声に焦るも、すぐに立ち上がって反対方向に逃げ出した。曲がり角に差し掛かったところで、一回だけ振り向くと、追っ手の足を狙って発砲をする。成果を目視で確認するほどの余裕はないが、耳には相手の悲鳴が届いて、そこで手応えを感じる。そうこうしているうちに路地裏の出口が見えてきたので、そのまま進んで、外に出た)
○確定ロル
相手の状況や状態、反応、物語りの流れや周辺の様子を確定してしまうロル。
例,(路地裏を抜け出れば、やはり行動を読まれていたのか、そこに手下を引き連れて立っていたボスの姿に唖然とし。しかし、襲いかかられる前に素早く銃を構えては、相手の胸を打ち抜いて、相手が傷口を抑えて怯み、周りがどよめいた隙に、その中をかきわけ、街の外を目指して逃走し)
○分割ロル
複数のブロックに分割されているロル。ロルとロルの間に台詞を挟むことも多い。
例,(出口であろうゲートが見えるところまで辿り着けば)
ああ、良かった。逃げ切れそうだな。
(と、呟き。幾らか安心すると、先程から渇いてひりついていた喉が、猛烈に水分を求めだして。早く安全なところで休みたい、という気持ちが強くなるが、理性はゴールの手前でこそ油断は禁物と囁く。既に足元もふらついてきていたが、そこで念のため)
どうせ、追っ手なんていやしないだろうが。
(独り言を口にしながらも後ろを振り返って)
○漢文ロル
漢字を多用したロル、もしくはそれに加えて助動詞が極端に少ないか、使われていないロル。学問的な意味での"漢文"とは異なる。
例,(結果、予想に反して其処に佇んで居た相手之姿に瞳を見開き後退りし。愈々、流汗滂沱成。然心情抑汗残疑問。兎角此之場逃走願身体翻)
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