赤の女王 2018-03-04 13:31:36 |
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(三月兎=芸術家、己にとっては当たり前の様な関連性も未だ知らない彼女にすれば知らなくて当然、寧ろ自分でそれに気づけたのが凄いと思うほど。何度か頭を縦に揺らして「芸術家の三月兎と、仕立て屋の帽子屋とぼくが此処に住むメンバーだよ」ぱ、と表情が明るくなるのは無意識の内に自分たちの事を知って欲しいと思うからで、同時に自分の事を語れば彼女も自分の事を話してくれるのではと言う欲も持っていて。手伝いを申し出されれば驚きにぽかんと口を開いて、頭を左右に揺らせば「もっと楽しいお手伝いがあるよ」とさして面白みが有る訳でも無い己の業務、引いては身内贔屓と言うべきか仕事に関してもそんなに厳しくなく、途中に寝てしまっても文句が言われない緩い環境であれば彼女が思っているほどの酷なことは無く。「それより、帽子屋を手伝ってあげたほうが喜ぶよ」ふふ、と息を漏らすように笑みを零すのは何よりも先に彼女が帽子屋の手伝いに対して前向きな姿勢を見せたのを見逃さなかったからか。「さ、__お茶飲んだら、お城まで案内するねぇ。暗い森は危ないから」のんびりと談笑に花を咲かすのは楽しく、つい時間を忘れそうになってしまう。だからこそ帰すのが遅くなってしまわないようにと思い立つと「お土産にすきなの持って行ってねぇ」とストックされるお菓子の環境を思い出しては忘れずに続け)
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