赤の女王 2018-03-04 13:31:36 |
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("帽子屋"と、その単語を口にしただけで見ただけでも伝わる程に喜ばれれば、矢張り女性からすれば化粧だ何だと細やかな事を生業にする存在は大きいのだと知る。そんな微笑ましさに"くすくす"と小さく息を零してから続けられたもう一人の人物にぱちりと瞬きを。確かに見かけない、と周囲を一度ぐるりと見渡してから「仕事が無い時はここにくるから、多分いまはアトリエに籠って作業をしてるんだと思う」そう言えば、先ほど二階に上がった時に音が聞こえなかった。余程集中して行っているのだと言う事が推測できると「若しくは――スケッチをしに森に出てるのかなぁ。」ティーカップへ手を向けて温かい紅茶を一口含み、この場にいないそんな彼の行先を考えて。「この国にはねぇ、遊園地があって、広くて綺麗な湖もあるんだ。このお菓子を買ったスイーツショップにはもっとたくさんの種類が置いてて、帽子屋の買ってる化粧品も他のいろんな物も公園にある出店街に行けば買えるんだ」スケッチと言う単語から思い出したようにこの国についてを語れば「ゆっくりいろんなところを見に行ったらいいよ」と眼を緩めて一日二日じゃ見通せないだろう事を暗に濁し)
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