>95 天は一つの器に万物を与えたもうことはない。天才たるこの私だとしても体術はたしなむ程度だ。しかし、騎士として最低限の動きは身につけている。それでも良いのならば、喜んで。 (まるで当然とでも言うかのように眉一つ動かすこともなく、訓練のために用意してきた剣と盾を置く。騎士とは高潔であるもの、妖艶な女性の誘惑的な色香に調子を崩すくともない鉄壁の精神を無駄に有しているようで