西洋妖怪主食野郎 2018-01-01 18:41:39 |
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なるほど、シーヴァね…素敵な名前だ(私が少し恥ずかしそうになりながら紹介を済ませた後、愛しい子も同じように自己紹介をしてくれた。
大切な愛しい子の名はシーヴァというのか。この子の名前を私の頭にしっかりと刻み込まなければ、忘れないようにしよう。絶対に。
シーヴァは他にもいろいろ教えてくれた。
彼女は親との繋がりを断ち切りたいかのように苗字を捨てたいこと。
助けてあげるよ!と言いながらいざとなったら何もしない偽善者や自分とは違う人を排除する者、金と名声を手に入れるためのパイプ目当てに近づくの人間など人の汚さを実感しているだろうから嫌いな物が人間なのも別に不思議な事ではない。
さすがに…好きな事が解剖という言葉にはえ?と間が抜けた声が思わず出てしまうほど驚愕してしまっている。趣味が解剖って彼女は普段何をしているのだろうか……あまり考えないようにしよう。)
君はとても強い子だね、シーヴァ。でも、私の前では無理をしなくてもいいんだよ?(私が目に涙を浮かべながら愛しい子を労れる言葉に彼女はニンマリとした表情で自分は強いのだから親なんかに屈しないと返す。
確かに君は強い子だよ、シーヴァ。
だって、ほぼ毎日のように暴力を振るわれて全身の至るところにガーゼや包帯で巻かれる程ボロボロになりながらも暴力に決して屈しないのは並大抵の精神力ではできない。
でも、私にとってはただ心配をかけまいと無理をして強がってように見えないんだ。愛しい子が辛い気持ちを押し殺して無理をする姿を見ると私の胸が締め付けられるようで苦しくなる。早く、彼女を救い出したい。
私の事は信頼できるとまでいかないにしても危害を加える敵ではないと認めてくれのか、シーヴァは誰にも悟られないように心の奥底にしまってあった夢や野望を打ち明けてくれた。
君が頼まなくても協力してするよ。そのために遠くまで足を運んだのだから。
愛しい子が手を伸ばせば、私も同じにように手を伸ばし)
……………………突然お邪魔して申し訳ありません。今回はどうしても、お伝えしなかればならない事がございましたので…(私は怒れ狂う自分を抑えるのに必死だった。
私と愛しい子が互いに手を取り合おうとした瞬間、無駄に大きい声で使用人を怒鳴り散らしていた父親がリビングの部屋に入り、伸ばしていたシーヴァを手加減もせずに力一杯叩く。"ハハハ!全く冗談が過ぎるなお前は"と変わったジョークに面白そうに笑っているように見えるが、目は全くと言っていい程笑ってなどいない。この様子だと私達の会話を聞かれたのかもしれない。
さて、話をつけなければならない人間が降臨した所で早速本題に取り掛かる事に彼女の父親に視線を向けた瞬間、何かが床に叩きつけられる音がした、何の音だ?と音のした方に顔を向けると…
…シーヴァ?
床に倒れていたのは私の愛しい子、彼女が起き上がれば、顔に小さなあざができている。私は何が起こっているのか理解するのに時間がかかった。
なぜ、あの子が床に?
一体、彼は何をした?
あの音、叩きつけられる音?
まさか…まさか、まさか!?
何があったのか全て理解した時は私の瞳孔は開き、両目が赤黒く染まっていた。
シーヴァが怪我を負っている。
どうして、愛しい子がこんな目にあわなければならない?
なぜ、お前は私の子を傷つけた?
私の感情が怒りによって支配され、シーヴァの父親に大して殺意があふれだしてくる。表情が顔に出てしまっているため、見られないように顔を両手で覆う。
ああ、私の愛しい子になんてことを!
なぜ、お前は笑っていられる?
あの子を愛していないのか?
シーヴァの体にあざが…
大切な大切な愛しい子…
愛するシーヴァが投げ飛ばされた…
私の大好きな子が怪我を……
私の愛しい子が…
私ノ愛しい子が…
私ノ愛しイ子が…
私ノ愛シイ子ガ…
ア…アア、アアアアア…
許セナイ…許セナイ!!
殺シテヤル!只デハ殺サナイ!苦痛デオ前ノ心ガ壊レルマデ痛メツケテカラ殺シテヤル!
私ハ怒レ狂イ、アノ子ノ父親を殺ソウトスル所ダッタガ、私ノ"ここで暴れたらいままでの計画の段取りが全て無駄になる"トイウ僅カニ残ッタ理性ガ踏ミトドロマセタ
冷静ニナラネバ、愛シイ子ノタメニモ
落チ着カナキャ
落チ着かなキャ
落ち着かなきゃ
私はなんとか自分を無理矢理押さえつけ、一呼吸おいて覆っていた手を離すと目は人間の形態をしている時に戻り、父親に大丈夫ですか?と尋ねられれば、"はい、平気"ですと答え、身体を起こしている愛しいの子に大丈夫かい?と声を掛け、手を伸ばし)
さて、ヘルスキャット様がいらしゃった事ですし、堅苦しい挨拶は抜きで本題へと取り掛からせてもらいます。まずはこれを…(冷静さを取り戻した私は早々に本題へと切り出し、スーツジャケットの胸ポケットから一枚の紙を取り出す。
その紙には絶縁書と書かれている。日本という国では親子の縁を切ることはできない法律になっており、この書類は公的な書類ではない。
では何の書類なのかというと俗に言う悪魔の契約書だ。ここに両親と子供の名前を書き、最後に子供の血を朱肉とし、その子の親指を判子とした血印を押すことで完了する。一度署名すれば、例え互いに会いたいと思っても二度と会えないように運命付けられてしまうという契約だ。
大株主が突然、家にやって来た事を知ったシーヴァの母親は大慌てで家に戻ってきては私のいるリビングにやって来て)
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