2017-12-10 18:28:06 |
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…うーんと、後必要なものって…。
( 手許の紙へと視線を落とす紫色の双眸一人。今迄暮らして来た世界とは少しばかり違う世界から誘いの手紙が来たのは、それ程前の事ではなかった。特に大きな理由も無く、空を飛ぶ姿に憧れがあった。ただそれだけの理由で誘いに乗る事を決めたのは、ほんの幾日前の事。招待状に書かれていた通りの物を搔き集める為に、'魔法使い'だと言う母親と共に朝からこの場へと来たのは良かったが、気付けば母とは逸れてしまっていた。__普通の子供なら泣いてしまう様な状況下だと把握して置きながら、如何やら何処かで他人事の様に現状況を考えてる自分がいる様だ。逸れた母を探すでも無く、将来に抱いた期待の侭に横丁内を練り歩く。道を行く子供達は、私と同じ様に此れから魔法使いになるのだろうか__、すれ違う少年少女を横目に歩を進めては、はたと見知らぬ人とぶつかりかけていた事に気付いた。慌てて一歩後退っては、視線を上へと上げてからぶつかり掛けた少女の顔を見つめ )
うわッ、…御免なさい!
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