八重樫 2017-12-03 22:53:18 |
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>巳累様
…此方こそ宜しく。
(男の妖しくも美しい紅の光を煌々と放つ双眸の視線が、無遠慮にも女である己の身体を品定めするかのように上から下へとゆっくりスクロールしていく様を同様にじ、と見詰めており。想像していた人物と違い厭らしい男だと内心蔑みの念を抱く反面、人柄の良さか何故だか其処までの不快感が生まれる事はなく。然し乍嬉しいといった感情はある筈もなく、相当なお家柄である彼に臆することなく非難するかのような仏頂面を浮かべては短く挨拶を交わし。緩やかに綺麗な弧を象った薄い唇が反省の色のない軽い謝罪と共に、演出のような口振りで紳士的な台詞を告げるものだから乗らない事もないだろうと己の掌を相手のものへと重ね、立ち上がった途端案の定鋭い痺れの走った脚元を覚束無くふらつかせながらも一度立ち上がり「紳士的な対応はお手の物ね。如何にも慣れてますって感じがするわ。」皮肉気な軽口叩きつつも相手同様口元には花が綻ぶような仄かな微笑を湛え。)
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