情熱的な赤い薔薇。ちょっと妖しいウツボカズラ。
可憐なコスモス。ひたむきな向日葵。
この植物園にはどんな花だって揃う。ただし、「ただの花」は一つもない、あるのは「人の形をした花」。
それぞれの展示室に閉じ込められて、外の世界との壁に隔てられて、それでもいつか太陽の陽を浴びたいと願う純粋な花の子供たち。
今日も来園客は展示室の前に立ち止まり、彼らに高声をかける。
「とっても綺麗だわ。」
綺麗でもなければ汚くもない。これは、そんな花たちの少し寂しい物語。
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暫く口を謹んで。