2017-11-11 22:06:57 |
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おじさんッ、こっちです!
(自室を出た瞬間から両足は休む暇も無く走り続ける。動き易さを何よりも重視して作られたこの靴を此処まで有り難く思う事など未だ嘗て有っただろうかと思う程に、その走り易さに驚く感情を心に持て余し乍ら、病院へと駆け込んだ。急に立ち止まった体は待ち侘びた様に全身に負荷を掛け、耳許で鳴っているかと勘違いする程の音で鼓動が跳ねる。駆け込んできた己に対し驚いた表情を浮かべ乍ら此方を覗く優しい双眸を、勢い良く顔を上げてから漸く見付けた。'如何したの。'そんな問い掛けに開いた唇からは何を話して良いのやら、荒い呼吸音のみが漏れ出る。数秒と立たず出てきた言葉は'良いから!'と言う自分本位なもの。医師の手を掴んでは困惑する彼を他所に家へと駆け出して。
____幾許の時間が掛かったか。早かった様にも、遅かった様にも思う。再び足を踏み入れた自室のベッドに横たわる一人の青年を見て、安堵より先に不安に駆られた。閉じられた瞳は生死の確認できぬ其れで、おずおずと青年を指差し、医師へと目を向けて。入り口で肩で息を吐き乍らも青年へと近付く医師を見詰めていれば、医師は柔く柔く青年の肩を叩きつつ、相反した大きな声で'大丈夫ですか、'。そう問いかけ。)
(/長らくお待たせしてしまいました…。まだいらっしゃいますでしょうか?お返事を致しましたので、お気持ちが変わっていなければお相手して下されば幸いです…。)
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