夢を見たんだ。綺麗な黒い烏が鳥籠の中から此方を静かに見ていて、苦しくなった。その烏は人の言葉を良く喋る。「外の世界に出たらいいのに、どうして出ないんだ」何て分かりきったことを何度も何度も聞いてきた。最終的に彼は賢い頭を使って、鳥籠から、開けっぱなしの窓の外へ出ていってしまったけど、自分はやっぱり追い掛けられなかった。窓にすら触れられない夢だった。