ネ バ ー ラ ン ド の 浅 き 夢 ｡　　

泰陽は俺の他に大切にしたいモン､ ねぇの? もし一つでも心当たりがあるなら俺より他を優先して良いから｡ 泰陽が幸せになれるなら俺は我慢出来る｡
道化師みてェな事言うなよ､ 俺一人で笑ってたって虚しいだけだから｡ いつだって心から笑える瞬間は一緒じゃね-と許さない｡ 思い返してみれば出逢った当初の泰陽は､ 自分は感情を表に出しちゃいけない人間だ､ つってたよな｡ 俺の伝えた言葉で半歩ずつでも前進出来てるならそれ以上に喜ばしい事はねぇな｡
俺だって四六時中否定的な訳じゃね-から｡ つ-か失礼だな､ このまま何も変わらないと思ってたのかよ｡
何回言われても足りない｡ 多分これが俺の一番面倒なトコで､ 餓鬼の頃から親にも友達にも指摘され続けて来た｡ 話すと長くなるから詳しくは言わねェでおくけど｡ だから泰陽に問題はね-の｡ 飽きてたらとっくに別れ告げて離れてるし泰陽が好きだから不安になるンだっつの､ 阿呆｡ 独り言は寧ろ沢山残しててくれる方が良いかな､ この時間に泰陽は此処に来てこんな風に考えてたんだって知れるし｡ ごめん､ 俺が中々前みたいに頻繁に来れてないからだよな｡ その不安はどうしたら埋められるんだろ､ 泰陽を苦しみから解放してやれるなら俺何でもするのに｡ 人と人との間で､ 形にも出来ないモノが確証に変わる可能性なんてまずない気もするけど､ 最大限心を許し合える相手になりてぇとは思ってる｡ 一体何処まで優しいんだよ､ 他の奴だったら皆俺の事非難してるだろ-に｡