赤の女王 2017-10-15 11:00:59 |
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>メリー
( 無残に散らばった赤い花弁、まるで草を侵食していく血液にも錯覚するような其れを人形の如く虚ろで澱んだ無機質な瞳で、何を考えているのか己でさえ判断が出来ない心理状態でひたすらに見詰め。全神経を一点に集中させ過ぎた故に忍び寄る気配を察知することが叶わず、彼の存在に気付いたのは声音が空気を震わし耳朶に響いた時。焦りの感じさせる動作で早急に視線を其方に遣ると、赤い薔薇と同じ位の刺激を感じる眩い程の白が視界を襲い。彼の言葉の内容は右から左へと聞き流し、言葉を返す代わりに首を小さく傾げることで余り理解していないと意思表示をしてみせ。軈て傘から覗いた彼の全貌、頭部から生えた羊の角と思しきものを驚愕したように凝視。アリス、という単語に疑問を覚えない訳ではないが、白い髪を褒められると薄く微笑み「ありがとう。貴方の髪も綺麗よ。」落ち着いた声音で第一声を。会って間もないと言うのに、機関銃のように続け様に告げられた言葉の羅列の節々から己の身を案じてくれているのだと分かると心配性な人なのか、と余計な事を思案しつつ、何処か無邪気さの感じる笑みで器用に口を動かし。 )
目が覚めたら此処に居て、ずっと一人なの。…お城、良ければ連れていってくれると嬉しいわ。
( / 有難う御座います、相性など問題無さそうなのでこのまま続けて頂けたらと思います! )
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