半獣と人間の禁断の恋

怜）え？でもゆうきを探さないと...
怜はそこまで言って、とうとう限界に達したのかそのままいろはに倒れた。

………………無理しないでって言ったのに……(部屋に運んで)

怜は高い熱を出しているのに、顔は青白かった。いろはに運ばれながら、咳やくしゃみ、そしてうなされてるかのように苦しそうにゆうきの名を呼んでいた。

……………………お兄さん…大丈夫？(見つめ)

怜）ゆうきは？見つかったの？うっゴホゴホ！
怜は、しんどそうにいろはに聞いた。泣いていたのか目が腫れ涙は止まっていない。

……………………お兄さん…しばらく休んでて？(ちゅ、とキスをして)

怜）休んどくけど、お願い。ゆうきを探して。ゆうきがいないと寂しくてたまらないんだ。机の上にスコーンがあるんだ。それをゆうきに持って行ってくれる？ゆうきはそれが大好きだから。
怜は、いろはに頼んだ。

………………いいよ。分かった。(スコーンを持って走って行き)

怜は、少し微笑んだが苦しそうにする。
怜）ゴホゴホ！ゆうき、僕のこと嫌いなのかな？それとも耳を舐めたのが悪かったのかな？クシュン！
怜は、横になりながら、そんなことを考えてた。

…………………………(戻ってきて)

怜）う、ゆうき。
怜は眠りながらも夢でうなされていた。苦しそうに息を吐きながら、涙が流れる。
怜）ゆうき、行かないで。

…………………………(もふ、とケモノ状態のゆうきが相手の上に乗り)

怜の顔が微かだが、少し和らいだ。静かな寝息を立てる。
怜）すぅー。

………………いつまでも寝てるなら…俺は出ていくぞ。(離れ)

怜）ん...ゆうき(うっすら目を開ける)もう一回乗って...
怜は、熱でぼ～っとしていて、ふにゃっと笑いながらお願いした。

……………………………………10万円で、その願い叶えるけど。(睨み)

怜）持ってます。
怜は、よろよろと鞄を持って来た。財布を取り出すと、1万円を10枚ゆうきに渡した。実際、熱のせいでどういう状況か分かっていない。
怜）はい、ゆうき。これで、乗ってくれる？

…………………………ちなみに、100億円って言ったら出せるのか？(見つめ)

怜）全額はすぐには無理。何回かに分けてだったら、頑張って払う。
怜は、うまく回らない頭でそう答えた。

…………………………(もふ、と上に乗り)