_____ 三千世界の烏を殺し __

分かってる、また後輩に色々教えてたんだろ？
( 高校生でありながらアルバイトの経験もない己には仕事の苦労や大変さは中々理解し難いものだが、それでも弟なりに兄が熱心に仕事を頑張っているのは承知の上。だからこそこちらに気を遣わないで欲しい良心と 構って欲しい独占欲との葛藤がいつも胸の内にあり。兄の好意を無碍にしてしまう感情を表に出せる訳もなく、謝罪の言葉を制して分かったような口をきき。丁度先程のお会計でお札が切れてしまったお財布事情を知ってか知らずか 自らの懐から奮発しようと提案する兄に「 今日は外食とか良いから、兄ちゃんの手料理が食いてぇ 」母親の料理を食べた事すら一切記憶にない己にとって家庭の味を問われて真っ先に浮かぶのは兄の料理、その美味しさは本人だけでなく己も幼き頃から充分に認めており。生意気な態度ではあるが素直な気持ちをこうして口にするのは久々で、バツが悪そうに目線を下にやりながら 向こう側の景色が透けて見えるようになったドリンクの容器を捨てようと席を立ち )


( /そんなにも勿体ないお言葉を頂けるとは...！ お褒め頂き恐縮です、ありがとうございます...！ 早速慧斗くんのせっかくのお誘いを断る形になってしまい申し訳ありませんが、もちろん展開の変更も可能ですので 今後とも様子を見つつ進めていければと思います。それではこちらも一旦失礼しますね。改めまして、勇人共々宜しくお願い致します...！ /蹴推奨 )