ぷれいばっく。 2017-09-16 15:36:04 |
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付き合ってからは、沢山色々な所へ連れていってくれた。遊園地、水族館、映画、レストラン、…初めは何もかもが新鮮であり、初めて出来た恋人と過ごすというのはなんて楽しいことなんだろうと心の底から思っていた。
今まで、あまり人から愛されることが無かった私がこんなにも私を愛してくれる人がいる。そう思うだけで、幸せな空気に包まれ優越感を得ていた。いつしか、彼を好きになっていき彼が私の全てだと思うようにもなっていた。
でも、それは長くは続かなかった。
「 記念日?あー、そうだっけ。みちるん家でよくね?またお前の飯食いたい。 」
『 あ、けど。私の寮、男性の立ち入り禁止だし…。ばれたら、私退寮になっちゃう』
「 今さら何いってんだよ、今までも何回も入ってんじゃん。大丈夫だって!ばれたら俺が責任とるよ」
三ヶ月が経過した頃、記念日すら出掛ける事もなくなり彼は私の家に来ることが多くなった。私は今、独り暮らしをしており奨学金で何もかもを遣り繰りしている。
初めて彼が部屋へ来たときは、二人で料理を作ったり、二人で買い物へいったり、ばれたらやばいという感情もあったが彼がいれば怖くないとも思っていた。
しかし最近はそれすらなくなり、買い物も一人で。料理も一人で。それにかかる食費すらも彼は出してはくれなかった。
でもそんな彼でも私は大好きで、彼に何も言うことが出来ずいつも笑顔で乗りきっていた。
しかし、そんな事も長くは続けることが出来ず私は高校に入ってから仲良くなった女友達に彼の愚痴を溢すようになっていた。
「 そんなさ、不満なら別れた方がみちるのためになるって! 」
付き合って10ヶ月が経ちそうなある日、今日も同じように愚痴を溢していた最中その女友達は突然そう切り出してきたのだ。そういえば今までそんなこと考えても来なかったし、7ヶ月以上もほぼ毎日愚痴を溢している私には彼に対する「好き」の気持ちは無くなっていた。
彼女に提案されたその日から、間もなく。私はメールで彼に突然別れを告げた。
もう別れたい。それが貴方にとっても私にとっても良いことなんだと。
数分後彼から来たメールに、最後に電話で話したいとメッセージがあったが私は電話にでることができなかった。
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