悲しき鬼 2017-09-03 18:02:37 |
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っ、……
(ぞわりと背中をナニカが這いずるような感覚に思わず鈴は飛び起きてはあたりを見回して。粟立った両腕を擦りながら部屋を見回しても、特に異変もなければ違和感もない。だが、確かに何かに嫌な予感がするのだ。鈴は乱れた服を整えることもなく部屋を飛び出ては、自身に宿る嫌な気配のみを辿りにひとつの部屋へと向かい。「碧ッ!」中を確認せずとも部屋から溢れ出ている黒い靄で此処がこの嫌な気配の正体だと分かる。一瞬その仰々しい黒い靄に怯みかけたものの、ギュ、ッと唇を真一文字に結べば意を決したように部屋の中へと飛び込んで。)
平気よ、大丈夫!気にしないで。
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