悲しき鬼 2017-09-03 18:02:37 |
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鈴──…君が、堪らなく好きだ…どうか今だけは、安らかな夢の世界に。鬼の脅威に怯える必要はない…
(眠っている相手に届くはずもない呟き、一度相手を抱きしめるとその力がそっと弱まり相手の手を優しくほどくとまた布団へと寝かせて。自分の感情が術を弱めてしまうことなど知りもせず夢に包まれた部屋を後にするとまだ小雨の降る縁側で不意にがくりと崩れ落ち。ああ夜が来たと、頭の中は酷く冷静でそれでも昼間に吸収した鬼の力は絶大でその体を痙攣させて。鬼になどなりたくないといつもと同じように痛みに抗う瞳には涙が浮かび。)
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