ものぐさ物書き 2017-08-17 15:58:19 ID:01bed38fc |
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「あいつは昔、ホストクラブにはまっちまってたことがあるのさ。まだ高校に入ったばっかりの頃だった」
こりゃまたびっくりさ。ホストクラブなんかで金を遣う女がいることでさえ驚きなのに、それが高校生で、しかもあの人だったとは…。
「おめえはそう言うがな、そういう若い女が東京じゃどんどん増えてるんだ。男にチヤホヤされ、それにお姫様扱いだろ。それに相手は年上だから、親にも教師にも相談できねえようなことだって相談できる。ホストなんてのは、どうせ口当たりのいい答えしか言わねえだろうから、それでひとまず安心できる。そんなわけで、月に何十万も何百万も注ぎ込んで、帳尻を合わせるために、てめえが風俗やらクスリの売人やらに身を落としていくってのが、お決まりのコースなんだ」
あの人もそうだったらしい。
ゴローが止めるのも聞かず、やがてシンジュクのソープで働き出した。
石鹸(ソープ)ってなにかって?ああ、売春宿さ。
あの国じゃあ、いろいろ言葉を言い換える習慣があるのさ。
援助交際ってやつもしてたらしい。
これは売春を言い換えたニッポン語さ。どうだ、難しいだろ。
それでもって、ゴローとあの人が別れることになっちまったころ、あの人はあるエロビデオ会社から声をかけられて、そういうビデオに出るかどうかを悩んでたらしいや。
なんでもあの人の夢は、自分のお金で真っ赤なBMWを買って、それを好き放題乗りまわす生活をすることだったんだ。ビデオに出りゃあそんな生活が目の前に近づいてくる。
でも、親兄弟や友達の目ってのはやっぱり気になるだろうし、そんなこんなで悩んでたってわけだ。
それで結局どうしたのかって?
結局、出たのさ。
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