恋慕　と　崇拝　=　私達。　募集　　　

…わざわざ、私の所まで。
(　傍目から見ればいつもとなんら変わらぬ様子で部屋から退出し、しんとした廊下を進んではエレベーターへ乗り込む。先客が居ないのを良い事に、すぐさま画面へ視線を落として迎えに行く、という文字を認識すると、純粋な驚きから思わず吐息交じりの声を漏らして。迷惑だなんて一切思っていないが、相手の気遣いは嬉しく少しの逡巡の後『　なんだか申し訳ないが、ありがとう。　』『　では会社で待っていて良いかい？　』と打ち込み。送信した所で丁度1階へ辿り着くとぱっと顔を上げてエレベーターから降り、帰宅する社員達を横目で見て無意識に威圧感を振り撒きつつロビーへ歩みを進め。　)