見習い執事 2017-08-11 01:22:36 |
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ちょっと…!そんな昔の話なんて覚えてるはず無いでしょう、感傷に浸るなら他所でやって。
(無論一番素直でいれた頃を覚えていない訳も無く、当時の事を思い出せば顔色は赤くなるや青くなるやで落ち着きなく、再び睨みつければ己とは対照的に柔らかい微笑みを浮かべる執事に胸の奥がこそばゆくなり唇をわなわなさせて最終的にはそっぽを向き。このままやり過ごせれば良かったもののふと途絶えた言葉の流れに気付き、まさかと身を起こして見遣れば辺りを見渡す様子に生唾をごくりと飲み込み執事を一瞥した所、先程とは打って変わって己の身を案ずる目の色をしていて。相変わらず己の事に関しては洞察力の鋭い執事だと肩を落として溜息を付き、大袈裟にシーツを捲り泥で汚れた服を露わにさせて、どうだと言わんばかりに微笑み浮かべて。感情に波の無い己に甘過ぎる執事が声を荒らげて指摘をしてくる事も無いだろうと読んだ大胆な行動で、不意に立ち上がりカップに注がれた香りの良い紅茶を一口口にして)
全然、こんなのただのかすり傷。_____ね、孝臣。この事誰かに言ったらお父様に貴方がしっかり見ていなかったせいって言って辞めさせてもらうからね。私と貴方との秘密。
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