人外好き 2017-08-01 03:59:39 |
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時代の流れってやつだねぇ。確かに街は便利だよ。街灯のお陰で夜も迷う事なく出歩けるし、24時間やってるお店なんかのお陰で例え夜中だって好きな時に好きなだけお菓子買えるんだから。でも──あれだよ、残しておかなきゃいけない何かもあるよねーって話。
( 今よりもっともっと遡った時代、それこそ電気など発明されていなかった時は皆が蝋燭の火を頼り生きていたのだろう、そしてそんな時代を見て来た相手が今の時代の文明の進化をどう思うのだろうとやけに難しく回る頭でぼんやりと思えば痛む右足首を庇いつつ上半身を持ち上げ首だけを相手の方へと向け。「今回は全面的に私が悪かったとは思うけどさ、でもこーんな綺麗な星と満月が見れたんだからまぁ結果オーライだよね」かつて無い程に並べられていく文句の数々には苦笑いを。しかしながら紡がれるその言葉のどれもが正しいものなれば今回ばかりは反論する気にならぬようで、相変わらず危機感の感じられぬような極めて能天気で身勝手な言葉を笑顔で放ち。此処には自分と相手しか居ないはずなのだが落とされた言葉は自分宛ではないもので。ならば、と少し考えた後に徐に両手を前に出すと「──魔法使いさん、そっちに行きたい。抱っこして」木に凭れ掛かる相手に向かって何とも子供じみた要求を紡いでみせて )
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