人外好き 2017-08-01 03:59:39 |
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腹にたまれば何でもいいって言うと思ってた。
( 衣服と同様に食にも特別拘りは無いだろうと思っていたがやはり味覚のある身、多少の選り好みはするのかと少しばかり驚いたような声色で納得の呟きを落とし。返された本は自分だけの物のような気がして特別な気持ちになると言うもの。「ふふー、私にしか読めない教科書って素敵だねぇ。数学の教科書なんかよりよっぽど価値がある気がするよ」突き返された分厚い本を一度ぎゅうと抱き締めては、次いで始まった授業に集中するため一度葉の敷き詰められているなるべく汚れないだろう場所に本を置き。それから背筋をぴんと伸ばし相手に向き直れば自分の知っている"瞑想"のやり方はこれだと言わんばかりに静かに瞳を閉じてゆっくりと深呼吸を繰り返し。「──…、…ねぇ魔法使いさん、何かこつとかあったりしないかな?」聞こえるのは自らの呼吸の音と風に揺れる葉の音、それから小さな鳥の鳴き声だけで、今まで普通に暮らしていたのに急に魔力を感じる事など無理に等しいと言うものなれば、ややしてぱちりと瞳を開けるとどこか困ったような笑みと共にアドバイスを求め )
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