人外好き 2017-08-01 03:59:39 |
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──へぇ、魔法使いさんをそんな表情にさせるくらいなんだから相当優秀なんだね。
( 自分にはこんなんだが奥さん相手には笑みを浮かべ甘い言葉でも囁くのだろうかと有り得ないギャップを想像するもあっさりと否定されればその想像もすぐ様無かったものにし。されど想像の中程ではないが確かに相手の表情に笑みが浮かんだのを目敏く見付けると、その笑みの中心にいる"弟分"の容姿を…まさかあの時の梟だとは思っていないため勝手に想像して。「いーの、私はそれで満足するんだから。──魔法って便利だけど気持ちが籠らないじゃん。まぁ魔法使いさんは胃に入れば何でも一緒だって言うんだろうけど」相手を喜ばすためでも媚を売るためでもなくあくまでも自分が楽しむためなのだとローブについての自論を。それからやれやれと肩を竦めてはここ数日で相手の言いそうな事を何となくくみ取った結果の発言を一つ落とし、その後はややゆっくりとしたペースながらもペラペラと紙一枚一枚を静かに捲っていき。果たして本当に昼までに間に合ったのか。随分と時間を掛けて漸く最後の一ページを読み終わると思い切り伸びをした後にポキポキと首の骨を鳴らしつつ立ち上がり「…読んだよよー…」心底疲れました、と言うのを全面に押し出すような表情で相手の目の前まで歩み進めては閉じた本をずいと差し出して )
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