よォく来たね!こんな粗末な看板だから、最早新人さんの出入りは無いと思ってたよ。それじゃあ始めようか。ご挨拶的なモノを。ほら、突っ立ってないでおいで。珈琲が冷める前に( 来客に瞬時に口許綻ばせれば、嬉しさを噛み締めるように幾度か首肯したのち手招きを。手元の珈琲カップを机に置きあなたの動向を見守って。 )
こんな寂れた路地裏に訪れたのは、ある程度の理由が有るんだろうけど、僕が言える事はひとつ。君も能力に目覚めたんだろ?…大丈夫、警戒しないで。僕も異能力者のひとりだからさ( じい、温度の無い研ぎ澄まされたような眼差しであなたを捉えるも、すぐさま人好きのするような笑みを浮かべて。 )
君の能力や性格。その他諸々を知りたいのは山々何だけれどね、僕は中々忙しくて──。後釜を用意するから、その子の指示に従って手順を踏んでね。嗚呼、本日事務所に居るのだって、君が来る事を知っていたからなんだよ。新人さんには、ちゃんと所長として挨拶をしたいじゃないか。僕の能力は未来予知。と言っても、欠陥も有るんだよ。どんな異能力も完璧ではない。それはさて置き!そうだね、僕は後二分三十五秒後にここを出発しなければならないから、手短に言おう( その後の予定を思い浮かべ若干鬱々とした表情に。それを振り払うように掌をぱんっと打ち合わせ、すう、と息を吸っては下記の詞を。 )
ようこそ、四津花探偵事務所へ!
>所長の後釜の準備が出来るまで、れす禁止