ぬし 2017-07-22 00:27:57 |
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メトロシテイ…。
かつて大陸の宝石箱と例えられ、科学の中心イズネラと並ぶ経済の中心であった巨大都市。
栄華の頂点を極めたその場所に、今あるのは目も潰れんばかりの究極の荒廃であった。
人類の誇りを皮肉るかのように、陽気に笑う看板の下を、一組の親子が駆け抜ける。
服は襤褸ぎぬ、靴は血だらけの穴だらけ。だが、足を止めることはできない。
氷よりも冷たく、火のごとく燃え盛る餓えが彼らを追いかけていた。
RE11感染者、通称「歩く屍体」と呼ばれる怪物が親子の後を走る。
大通りの十字路で、子供がバランスを崩す。建物の影に潜んだ手が小さな足首を掴んだのだ。
「ティムっ!!」「パパ!」
慌てて手を伸ばす父親。だが、間に合わない。
猿に似た毛のない顔が、黄色い牙をむき出しにして、少年に近づき…
タァーーン!
突然、死者の頭部が赤い霧となって爆発した。
向かい側の路地から現れたのは、闇を凝らしたような黒い人影。
手に持ったライフルの引き金を引くたび、まるで爆弾を仕掛けられたように、屍体たちの頭が破裂する。
フルオートと見紛う、精密無比なセミオート射撃。またたく間に30発の弾倉を打ち切った。
地面を埋め尽くす、頭欠の体に怪物たちが足を取られた瞬間、人影が銃身下にあるスイッチを押す。
高速で打ち出された焼夷榴弾が、敵の中央で炸裂。3000度の炎と爆風が残りの怪物を呑み込んだ。
「メ、メシア軍の方ですか?」
『違います。しかし、味方です』
燃え盛る屍体らに銃を向けながら、黒い兵士は父親に答えた。
声の高い男のようにも、また声の低い女のようにも聞こえる、不思議な声音であった。
『早くこの場を離れてください。感染者たちの音波に引き寄せられて、高機動タイプの陸戦型が直に…』
言葉を切り、兵士が顔を上げる。
その黒いバイザーの先、地平線の果てから、竜巻のような黒い土煙を上げて何者かが近づいていた。
『遅かったか…』
(/ 以上、絡みロール終了です。で、書き終わってから、気づいたのですが、いくらなんでも長すぎですね。次からは、もっと短くするように頑張ります(汗) あと、勝手に盛り上げといてなんですが、何が近づいているのか、特に考えておりません(おい)ご許可がいただけるなら、適当な敵キャラでも考えておきますわ
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