東 恭弥 2017-07-12 00:49:21 |
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は、ぃ…?――…っ、!?
(煩悩を断ち切ろうとまるで念仏のように自身に言い聞かせていたのだが、そんな努力も虚しく意思とは関係なしに相手の方を向かせられれば必死に抑え込もうとしていた欲求が瞬時に膨張。一瞬の出来事ゆえに強引なキスに満足に応えられるはずもなく、寂しそうにも恨めしそうにも見える表情で離れていく唇を見つめ。先ほどまで独り呪文のように言葉を紡いでいた時とはがらりと光景が変わり、あっという間に鎖骨を這う相手の唇にいいように遊ばれているのだから不思議なものだ。生温かい舌が素肌に擦れる度理性が削ぎ落とされていくような気がして、相手がこういった手段をとってくれたことで己もだいぶ行動しやすくなったのか物怖じする様子もなく肩を ぐい と押し返しては、勢いのまま今度は相手をソファに押しつけ。もう何の迷いも感じられなくなった強い瞳で相手を見下ろしながら、これからすることはこちらで勝手に決めた上で場所の選択権だけを与え。相手を欲するあまり表情には余裕など一切ないがかろうじて声だけはいつもの軽さが感じられ)
…物足りない同士、仲良くしましょーよ。…―どうする?――寝室行く?それとも、ここでしちゃう…?
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