東 恭弥 2017-07-12 00:49:21 |
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は…?っ違、おい……!!
(これ以上欲求が膨れ上がってしまわぬよう未だ相手との触れ合いを求める体を無理矢理離したと言うのに、曲折した解釈の末にボタンを外されると一瞬唖然として目を見開いた後に慌てて相手の肩を押し。しかし元より狭い玄関では大した距離が開く事も無く、相手の手首を掴んで静止しようとした時不意にその手が離れて行くと、安堵する反面何処と無く落胆してしまい何とも複雑な心境で伏し目がちに溜息を吐き。何だか中途半端に弄ばれた気分で眉間に皺を寄せた時頬に唇の感触が触れると、視線を上げて相手を見遣り。たったそれだけの事で不満なんてまるで無かった事のように消えてしまう程に絆されてしまい、そんな自らに頭を抱えたくなりながらも2度目の溜息の後返事の代わりに首筋に唇を軽く触れさせてから靴を脱いで。短い廊下の先にあるリビングへ通ずる扉を開くと3人がけのソファとローテーブル、テレビがあるのみの殺風景な部屋があり、決して狭くは無い部屋を殊更に広く見せていて。無論清潔な白一色に纏められたカウンターキッチンは使用された形跡は殆ど無く、料理に必要最低限の調理器具が揃っているかどうかさえ危ぶまれる有様で。ソファの横に鞄を置くと真っ先にエアコンを点け、涼しい風が室内に回り始めれば「はー…涼し。」ぽつりと呟いて暫しその風が当たる場所に佇みながら相手が来るのを待ち)
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