東 恭弥 2017-07-12 00:49:21 |
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(自らの行動に驚くあまりそれまでの鬱憤は殆ど忘れてしまったが、代わりに胸中を占める行き場の無い怒りと訳も分からない悲嘆が先程に増して鬱屈とした気持ちにさせるばかりか、激しい情動を抑え込むのに必死で。背後から相手の声が聞こえれば今少しでも言葉を交わせば派手に八つ当たりしてしまうのは目に見えており益々足を速め、その最中鞄の中から慌ただしく保健室の鍵を引っ張り出し。元より好意を持たれていた訳ではない事は分かり切っていたはずなのにこんなに動揺しているのは、恐らく疲れとストレスの所為だ。その捌け口が偶然相手になってしまっているだけだと自らに言い聞かせ、焦るばかりに手こずりながらも保健室の鍵を開け)
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