東 恭弥 2017-07-12 00:49:21 |
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…はぁーい。帰りまーす。
(欠伸をし終えるとすぐに額を弾かれたおかげで微睡みへ傾きかけていた意識をもち直し、眉間を指で揉みながら気の抜けた返事をして。温もりさえも消えてしまった今、やや乱れてしまった着衣だけが先ほどまでの触れ合いが現実だったと物語る唯一のものなのに、これから帰宅するとなればこのまま出ていくわけにもいかず片手で簡単に手直しして。ベッドの上から湿り気の残るタオルを掴むと立ち上がって開けっ放しだったキャリーへ入れ、帰り支度整えたところで相手を振り返ってみれば己の服を着てくれていることに今更ながら嬉しさ込み上げてきて、いっそ返されなくてもいいから己の分身としてずっと持っていてほしいなどと変な方向へ考えが進んでしまい。軽い態度で口にしてみたものの相手の反応がまた厳しいものになると予想したのか何か言われる前に退散してしまおうと扉に片手掛けて)
その服、―…俺だと思って今晩ぎゅってして寝ていいですよ?
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