匿名さん 2017-07-08 15:03:08 ID:4cf31d95b |
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空調の効いた美術室。
机から机へすいすいすいと歩き渡ってく。
天上が、近い。
手をのばせば届く距離。
「なにそれ、たのしいの。」
呆れた顔できいてくる、友人ひとり。
「楽しいよ。人のことが見下せる。」
なんとなく、
“見下ろせる”を、“見下せる”と言っていた。
そういった不敵さが、カッコいいんだと。
みーんと蝉が鳴く。
「美術部らしくスケッチしようよ。」
と、友人その2。
「いいねー」
「おー、やるかー」
とん、と着地。
足裏へちょっと怖くて心地よい痺れ。
スケッチは結局、彼女以外しなかった。
夏の日の、恥ずかしい思い出。
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