孤独な吸血鬼 2017-06-29 18:22:44 |
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「 なァんだ、つまンないな 。」
( 彼のバカにした様な口振り。じとりと嫌そうな、残念そうな顔を見せては口を尖らせては愚痴を溢す。別に手伝って欲しい訳ではない。只此処にいて欲しいだけだ。それが彼にぽん、と伝わってしまえばどんなに苦労しないで済むのか。何て下らない心の奥底を露にしつつ、今だむすくれた顔をしていた。
「__帰ンないでよ 」思わず感情をそのまま声に出す。彼は己には到底掴めない存在。きっと己に構うのさえも億劫なのだろうと自覚しつつ、己は彼を誰かに奪われる事を許せない。我儘乍、あわよくば彼を己の物にしてしまいたかった。ひらひらと手を振る彼を横目で見つつ。多くの相手の中から己を選んでくれればいいのに だなんて小さく欲求が溢れる。
彼の指が鳴ると同時に、膝に掛かる毛布。それほど暖かい訳ではない筈なのに、彼の優しさが滲み出たこの行動に、己の心は暖かくなる。「 ありがとさン 」小さく、礼を述べ、手を振れば何処かじれったい。己は夜行性の為、まだまだ寝るつもりはない。しかし、彼に渡された毛布は、妙に安心感を覚えた。「 キミも優しい所は一応有るンだね。 」感情とはあまのじゃくなコトノハを小さく募らせ。何故己に毛布を渡したのか、きっと己の欠伸が聞こえていたのだろう。耳が善すぎやしないかと驚愕。 はて、この感情は“ 悪魔 ”の仕業だろうか、変に疑問を抱きつつも、思わず笑みの溢れてしまう己を今はとめたい。 )
(/ pf投下について把握致しました。わざわざ有難う御座います。一応、此方作成してみましたが、不備等有りましたら何なりとお申し付け下さいね。
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