雪月桜 2017-06-18 01:44:33 |
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江がロングパンツの**ットから取り出した小物に、卯月は顔色を悪くした。
江の左手に収まるのは、先ほど江が触れていたスイッチのついた小物。
おそらく卯月の首についたリングの、コントローラーだろう。
「っ、やめろ…」
「やめて下さいだろ?」
卯月の震える声に、江は楽しげに微笑んで見せた。
苛立ちを覚えないかと言われれば嘘になる。
だがあの痛みと痺れに挑むほど、卯月とて愚かではない。
「……やめてください」
屈辱を覚えながら頭を下げる卯月に、江は嬉しそうに笑った。
「うん、素直な子は好きだよ。ほら、痛み止めと化膿止めの薬。水も多めに飲んで」
そう言って体を起こし休んでいる卯月のベッドの上に、江はそっと薬とミネラルウォーターのボトルを置く。
優しく微笑む江の表情に、先ほどの冷めた空気はない。
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