〼 2017-06-09 23:33:02 |
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…確かに。貴女を取り巻くものを見れば、高名な家柄の人間である事は伺えます。しかし彼等は――…いえ、出過ぎた干渉ですね。マスター、貴女がそう言うのならば私は従います。
( 沢山の従者を従え、身に着けている衣装や装飾はどれも一級の品物ばかり。歩いている廊下も広く長いことから建物も相当大きいことが分かる。そうした点から目の前の少女は高貴な位の者ということは確かで。自分が彼是思惑を巡らしている今も風を受けて艶やかな黒髪とワンピースをふわりと優雅に揺らしている彼女は、愛らしくもどこか気品のある雰囲気を漂わせており確かにプリンセスという言葉はピッタリだ。しかしお堅い性質故に相手からの返答に少々困ったように眉を寄せると、おどけるわけでもなく至って生真面な何の面白みもない返答を。再び背後に目を向け言葉を紡ぎかけるが、最終的にそれがただのお節介であることに気づき首を横に振ると気を取り直し「行きましょう」と一歩を踏み出し。)
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