君に愛の花束を＿　〆

少し、言いすぎたかな…
（　着替え終わり大広間へ向かう途中、彼が自身と同じような表情で告げた言葉を思い出し俯いて反省するように一言。「で、でもあんな事を言う方が本当に昨晩踊った王子様かなんて思えませんし…」前に使用人の方がいるにも関わらず独り言をいい自問自答を繰り返し、先程差し出された手に重ねた自身の掌を見つめ「…優しい声だったな…」と想い出すように言い。待たせて居たことに気づき謝りつつまた大広間へ向かっていれば壁に置かれた大きな鏡に目を惹き自身の姿を確認すれば、花柄の刺繍が施された舞踏会の時とは正反対な真っ黒なチュールドレスを着ており自身の整えられた白金の髪に良く映えていて。感極まって思わずくるりと回って見れば裾が浮き上がり刺繍された一部分がきらりと反射して。使用人の方が可笑しそうに此方を見つめていればまたも待たせていたことに気づき謝罪して、やっと大広間につき中に入れば紅茶を手にしたまま固まっている彼を不思議そうに見つめ「あの、どうかしましたか…？」と言いながら近づいて、　）