赤の王 2017-06-04 16:26:15 |
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>ハンニバル
(無駄に長く生きて来たと自覚はあるが、それをより強く実感するのは此処に迷い込むアリスが若く未熟な存在で在るからで。だからこそ、自らよりも年齢を重ねているのだろう彼の迷い込みとは興味深く、何を思ってユニコーンは彼を選び引き連れて来たのか。意識せずとも想像やらイメージやらばかりが脳内を巡り、誰かの事をこうも考えるのがらしくないと"く、"と喉を擽らせるくぐもった吐息を漏らしながら考えるのを辞めて。トントントンと少し長めの爪でテーブルを叩けばミニケーキを食べつつ教えられた内容に頷きを一つ"それがいい"と同意を示し。それが良いと述べてはみたが、素直とはかけ離れた性分ゆえに考える間を数秒置いた後に「でも、余り帰りたがられると邪魔をしたくなるね」片方が途中で折れ曲がる耳を僅かながら持ち上げてピクリピクリと揺らしつつ、相手の立場からすれば堪ったものじゃ無いだろう言葉を返し。「流石、年の功と言うべきかな。此処に来たばかりでこうも受け入れられると肩透かしだね」アリスを拾う事は多いと言えないが、他の誰かがアリウを拾う場面に出くわすことは何度か経験をしている。幼子は当然と、下手をすれば青年を迎える子ですら先の見えない不安に駆られ戸惑い慌てふためくのだ。そんな様子を少しも見せず、迷い込んだ事実を受け止め、剰え帰るべくビジョンを確りと拵えている。そんな相手に興味を持つなと言う方が難しくミニマフィンに手を伸ばし、それを一口大に千切り口へ運んでから礼儀も遠慮も無い突飛な行動としてテーブルの上に立ち上がり、食器を踏まないように正面に座る彼の元、テーブルへ腰を掛けて浮く足を一度ゆらりと揺らし「希少なアリス。馴染まなくて良いから此処を楽しんで、僕を楽しませてよ」不敵と口角を上げながら蛇のようにしゅるりと眼を細め片手を伸ばし彼の肩をトンと押せば背もたれへ押し付けてから顔を近づけ、すん。と彼の事をより印象付ける為長けた嗅覚で匂いを覚え)
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