赤の王 2017-06-04 16:26:15 |
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>ディミトリ
――心配すンなよ。何も知らねぇやつ一人にして置いてくほど身勝手じゃねぇって(芝居掛かる口調とは言え彼の立場からすれば当然と言った他のみ事に浅い動きで瞬きを一度だけ、梯子を持っていないとは言え黒く汚れている手を伸ばせば遠慮のない動きでガシガシ、ぐしゃぐしゃ、と丁寧に纏められる彼の頭部を業と乱すように触れて。悪戯と言うのか、嫌がらせと言うのか、業と行った悪事で彼の風貌が少し乱れればベェと人より長い舌を出して「でも、落ち着いたら仕事手伝いに来てくれたら凄ェ助かる」けら。と軽い笑い声を添えつつ希望は希望とちゃっかり付け足して。城に対するしみじみとした呟きが今の彼が持つ本音だと言う事は確り伝わり、「ラッキーかアンラッキーかは知らねぇケドな」なんて折角の言葉に釘を刺すように茶化した言葉を向け。城の扉を開き部屋に向けて廊下を進めば此方の気持ちまで釣られてしまいそうになる耳馴染みの良い呑気な笑い声にク。と喉を鳴らして「動きやすいのだったら沢山あるぜ、クローゼットん中ひっくり返して好きなの選べよ」到着した自身の部屋の扉を開けば中には一般的にはガラクタと呼ばれるだろうゼンマイ仕掛けの人形や細々としたアクセサリーが並ぶ女子受けのしない所謂男部屋と言うのが広がっていて、クローゼットの場所を口頭で説明すると先ずは真っ黒な原因である煤を落としてくると一声かけて洗面台に向かい、彼が何かを盗むとも思えなければ盗まれて困る物も無く警戒が足りないと言われればそれまでと洗面所にて頭と顔を洗い、来ていたタンクトップと作業着を新しい物に着替えてから「背ェそんな変わんないから着れたろ」と声を掛けつつ戻って来て)
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