失敗作実験体a 2017-06-02 01:50:26 |
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(一体何百の日々を彼との戦いに費やしたのか―数える事も諦めてしまった終わることの無い悪夢。ありがとうと相手に言われ、そのか細い声を聞きながら漸くそこで知った、今日は自分が勝ったのか―と。いつからだろう、相手を憎む半面、近しく思う感情に気付いたのは。親も友人もいない、研究所で造られ裏組織に身を投じた己にはそもそも何も無い。でも目の前の此奴にも何も無い。そう、俺と同じ。俺には此奴しかいないように、此奴にもおそらく俺しかいないのだ―そう思う事だけが救いになっている自分に気付く。額からは酷く流血し半分以上を血で濡らした土気色の顔で、相手をぼんやりと見ながらそんな事を思い。「…泣くかよ。どうせまた、続くんだ」己の瞳から涙が零れているのにも気付かずに、息絶える相手の最期の表情に低く静かに通る声で吐き捨て、相手が意識を手放すと糸が切れたようにどさりとその場に腰が折れ、片方だけ胡座をかいて腕を太股に置き、青白い顔の相手を視界の隅で見下ろし。相手の心臓は一度止まるが数十分もしないうちにまたも鼓動を始め、所々の傷が段々と塞がりだし出血は止まり、相手が息を吹き返す何百と見た光景をつまらないものを見るかのような目で見つめて。いつの間にか自分の全身の傷も癒えはじめ、顔半分を濡らしていた血液も固まり乾いていて、溜め息と共にゆっくり立ち上がりその場をあとにして/〆)
(/興味を持っていただき、ありがとうございます!私のイメージでは感情をなくして淡々としている二人で、段々と色んな気持ちを取り戻していくという展開にしていこうかと。一方的にロルを拝見しただけだと失礼になると思いお返ししました、私の上記ロルでも問題がなければ背後会話だけで結構ですのでお声がけ下さい。合わないと感じましたら切り捨てで構いません)
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